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第3回テニスの王子様研究発表会 聴講感想

2019年2月23日に参加した第3回テニスの王子様研究発表会の感想です。

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おたまさんがご用意してくださったキャンディフラワー

以前から存在を知っていて気になっていた「テニスの王子様研究発表会」に思い切って参加することにしたのが2018年11月の末、その後調べたり書いたり修正したりしていたらあっという間に当日を迎えました。主催のぽるかさんの丁寧さ・準備の手厚さには感謝してもし足りません。本当にお世話になりました。

当日は「どんな雰囲気なんだろう? みんなすごくテニスに詳しいんだろうし、ついていけるかな」という不安もチョットありましたが、いざ参加してみると一日中あったかほっこり空間でみなさんめちゃくちゃ優しくてもうびっくりするほど楽しかったです!

 会終了後のツイート。超エンジョイしている。

 

各発表のスライドは主催のぽるかさんが サイトで第3回まで公開してくださっています。

 

 

以下、各発表に関する感想をざっくりです。

 

おんねこさん:糸目・閉じ目にみる系譜~柳蓮二の負う「個性」~

トップバッターのおんねこさん! 素晴らしい司会者様でもあります。「こういう雰囲気なのか〜」と勉強させていただきました。

糸目の要素として「雑魚っぽい」という印象がなかったのでへえーとなりました。北斗の拳のモブとからしい。へえー。「東洋の作品以外では糸目キャラが出ない」というのもそうなんだー!となりました。興味深かったです。

また、質疑応答時に「不二先輩が舐めプ(仮)している時は目を閉じて、本気になると目を開けるという描写は、''雑魚''要素と関連があるように思える」と意見が上がり、別の方から「舐めプと言えば、南次郎が井上さんとの試合の時にハンデで目を閉じてましたよね」と繋がったの、発表会という形式を取った意義を肌で感じてビリビリ来ました。すごい! 発表会って楽しい!

 
めしごさん:白石蔵ノ介はなぜ絶頂するのか~ギリシア哲学から見るエクスタシー~

作中舞台装置としての各校の役割という観点のお話と、"完璧なテニス"と「エクスタシー」との間で白石が自己矛盾を起こしているというお話が面白かったです。

プレゼンもゆったりした話し方でとても聞きやすかった。自分が早口喋りタイプなので尊敬です。

あとパワポがすごく綺麗。開始前の発表者集合時にスライドを見て他の参加者の人が「パワポのバイブル」って言ったのウケました。


るく:関東氷帝・手塚vs 跡部戦「決着をつけよう'' ぜ''」の消失に関する考察 

わたしです。

内容はこちらの記事にまとめています。

 

lookmusical.hatenablog.com

 
トモエさん:テニスの王子様におけるスポーツマンシップ- 王子様たちのテニスにおける価値観ついて 

テニスの王子様における倫理基準について、観戦しているキャラクターの反応から読み解く。

テーマは「スポーツマンシップ」なんですが、個人的にはむしろ能力バトルとしてのテニスの王子様の法則性を紐解いているように感じ、発表の途中からずっと頭の中で「カード!ドロー!(ジャーッジャジャジャージャジャジャーッ)」って流れてた。

これはセーフなのか、じゃあこっちは?って考えてみるの楽しいなーと思いました。

参考文献の『スポーツ倫理学講義』はメチャ面白なのでオススメです。スポーツのファンについての言及もあるよ。


チョコバナナさん:雅治のイリュージョン

まっさはるの〜イリュージョ〜ン。

終始、「そんな……えっ? そんな……えっ!?」みたいな面白さでした。完全にわたしの意識の外側にあったものをガツッと提示されてオロオロしてしまった。

仁王のイリュージョンに対する周りの反応から、身体的イリュージョン→肉体的イリュージョンへの移り変わりまでとにかく気持ちよくまとめられていて面白さでボッコボコになりました。イリュージョンのことなんとも思わず受け入れていたんですけど、こんなちゃんとした法則性があったんだ!?!?となり、すごい……広ぇーや全国……という気持ち。

あとプレゼンもめちゃくちゃ上手かったです。べしゃりがお上手。


市川芯子さん:片眼の真田、その後~少年は神話になったか~

以前から過去発表(「片眼の真田~供物から神の域へ~」)のスライドを拝見していたので今回その後のお話が聞けてとっても嬉しかったです!(質疑応答で出た「幸村の好物は魚」に関しても前回研究で触れられてましたね)

黒龍二重の斬の龍というモチーフについて、龍は鯉から来ている→鯉といえば神社にいる→神社=神の供物との関連、というロジックが決まりすぎて気持ちよくなっちゃいました。

締めが「シングルスでの試合が待たれる」でしたが、次号のSQで真田のシングルスが始まる予定なので、ドキドキしてしまう……。


ぽこさん:ホストの王子様 ─その実態および意義の検討─

何でか当日まで「ナンパの王子様」と混合していてその話だと思っていたら実在のホストのみなさんについてのお話だったのでびっくりしました。(説明読んでたはずだったんですが……)

発表中に切原赤也さん(ホスト)の誕生日が今日だと気づいて会ったこともない切原さん(ホスト)をその場でお祝いしたの、すごく楽しかったですね。一体感があった。

質疑応答で実際に該当の王子様(ホスト)に会ったことのある人が複数名名乗り出てきて盛り上がりました。越前リョーマはホストの神。


寿甘あずさん:二次創作作品を閲覧する、または自身で行う個人における跡部景吾の呼称と当人の好むカップリングの相関

BLについて全く無知なので新鮮なお話でした。跡部様をリトマス試験紙にしようという発想が面白い。

CPの左右により呼び方に差異が出るかとかも気になるな~と思いました。(もしかして発表で触れてたらすみません…)

滝さんとのCPを推してる人だと跡部様を「景吾くん」呼びしがちというの面白かったです。


らいむさん:「菊丸は手塚が苦手」考

これすごかったんですよ! とにかく情報が潤沢! 調査対象が原作、アニメ、テニラビ、テニミュと多岐に渡っており、各メディアの画像を使用した求心力のある発表スライドに加え、何と漫画・アニメ・テニラビの会話ト書きが別綴じで付いていた! 付録ですよ付録! 元ちゃおっ子だから付録に弱いんだよ〜、すごいよ〜。

アニメにもテニラビにも詳しくなくて原作とアニメで試合展開が違うことを知らなかったので勉強になりました。キャストがどこまで設定を意識しているか?というお話も興味深かったです。写真の写り方とか結構露骨で笑ってしまった。


わーいさん:なぜ、テニミュのチケットを何度も何枚も買ってしまうのか~テニミュの人気をマーケティング視点から紐解く~

資料がプロでした。講演会か企業説明会のようだった……。

「エンターテインメントの観客参加型化による風潮でテニミュ運動会が開かれないんじゃないか」という指摘が、「分かるけど!運動会やってほしい!!!」というご本人周辺の意見も含めて面白かった。

個人的な話になりますが、学生時代に2.5次元舞台のマーケティングに絡めた論文を書いた経験があり、その時「ここらへんは今発展途上だし今後変わるんだろうな(ので論文では触れないでおこう)」と考えていた俳優→2.5次元舞台や2.5次元舞台→他の2.5次元舞台のサイクルについての言及もあり、ものすご〜〜〜く興味深かったし尊敬いたしました。


かやのさん:スタッフページから見るテニミュ

お恥ずかしながらスタッフページを認識したことがないレベルだったので「ここにこんな潤沢な情報が!?」とびっくりしました。自分の知らない情報をまとめたものを聞かせていただけるのすごく楽しい。

テニミュやスタッフについて無知なので具体的に語る言葉も持ち合わせてなくて恐縮なのですが、テニミュに詳しい人の話を聞くのがとっても好きなので本当に聞いてて気持ちよかったです。この会を通して気づきましたが、面白い考察を聞くのは気持ちいい!


ののさん幸村精市ルノワール

残念ながら当日はご病気で欠席されていましたので、要旨のみ読ませていただきました。ルノワールの病気のことを知らなかったので、へー!そんな関連が!となりました。後日スライドも掲載してくださる予定だそうなので楽しみです。


ぽるかさん:いつか王子様が

「王子様」という概念についてのお話。多岐に渡るテーマをガンガンに聞かせていただいた後にこの包括的なテーマで締めるの、センスのいいフルコースみたいで幸せでしたね……。

テニスの王子様」というタイトルが「ヒカルの碁」のヒットを受けた流れじゃないか(これは多分質問者の発言だったかな?)とか、「テニスの王子様」以後しばらく「○○の××」というタイトルがジャンプ作品に出なくなったのはテニスが流行りすぎたからではないかとか、ジャンプ作品くくりでの視点が個人的に新鮮でした。

あの、「王子」の2つの要素が合流するところにテニスの王子様が位置しているスライドがすごく好きなんですよね……スライド公開楽しみ……。

 

 

以上、ざっくり感想でした。

感想、「面白い」「気持ちいい」ばっかりですが、素晴らしい考察を聞いた感情はその2つに集約されるんですよ……。本当に楽しかった。発表が面白いのはもちろん、聴講者の方から出る質問も面白いものばかりで、あんなに、あんなに楽しいことが……人生って楽しい……。(よろよろ)

また、発表会後に懇親会があり、会場の使用時間まで残った人でいくつかのグループに分かれてお話しました。そこでも面白い話がドバドバ出てきてすごかったですね。「手塚国光」が越前リョーマに次ぎテニミュ歌詞に頻出なのは7音(気持ちよく感じる音数らしいです)だからじゃないかとか、青学は7音の名前多いですよねとか、比嘉の全国出場が26年ぶりというのは26年前に晴美ちゃんの代で全国に行ったんじゃないか説とか……。

本当に1日中ずっと楽しくて、参加して良かったし、こんな楽しいことがある東京ってすごいな!!!と思いました。

この会を開催してくださった主催のぽるかさん、運営のおんねこさん、市川さん、おたまさん(おたまさんも運営ですよね?勘違いでしたら申し訳ないです…)には感謝でいっぱいです。ありがとうございました。準備段階から当日まで本当に丁寧で素晴らしく、今日まで頭が下がり続けております。隅々まで心遣いが行き届き、丁寧で円滑で快適で、熱意と優しさとホスピタリティに溢れ……わたしの語彙ではこの素晴らしさも感謝も上手く表現できずに歯痒いのですが、本当にすごかった! すごかったんです!!! 心からありがとうございました!!!

第4回も前向きに検討しますとのことで、もし実現したら是非また参加させていただきたいなあ~~~と思います。

 

運営のみなさま、発表者のみなさま、聴講者のみなさま、みんなみんな、本当にありがとうございました。

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当日使用した名札

 

追記:

発表会用の掲示板にわたしの発表の感想を書き込んでくださった方々もありがとうございました!

とっても嬉しくてありがとうと言いたかったのですが、わたしの発言で掲示板を埋めてしまうのも申し訳なかったので返信を遠慮してしまいました。

これを読んではいないと思いますが 、もし読んでいたら、ありがとうございます。嬉しかったです。